現在小学3年生になる息子が保育園時代のことです。息子には発達障害があり、一般的な保育園、幼稚園に通うのは無理だと思い、2歳からずっと療育に通っていました。ただ最後の年長の1年間だけは、普通の子に混ざって過ごす機会がほしいと思い、いろいろな保育園を訪ね歩いたところ、受け入れてもらえる園がありました。1学年10人の小規模な園で年長のクラスに息子が入り、加配の先生をつけていただくなど、特別な配慮もしていただきました。保育園の先生は保育士さんで療育の先生のように障害に対する専門性はなくても、息子が通っている療育に見学にきてくれたり、一生懸命勉強してくれました。そして1年間はあっという間で卒園の日、私は担任の先生と特にお世話になった先生たちに向けてお礼のお手紙を渡しました。しばらくすると加配として見てくれていた1人の先生からお返事があり、内容は「保育園は退職することになりました。保育士としてしばらく経験を積んだらいずれは障害のあるお子さんの支援に関わりたいと以前から考えてはいたのですが、なかなか実現できずにいたところ、〇君(息子)と1年関わったことをきっかけに決心がつきました。かけがえのない経験をさせていただき、背中を押してくれて感謝している」といったものでした。お世話になるばっかりで、迷惑もかけているだろうと思っていたのですが、息子の存在が先生の進路に大きな影響を与え、しかも感謝していただいているということに感激しました。あれから3年経ち、今では療育施設の先生として、さらにステップアップしているようです。