先生と食べたお弁当は、ちょっぴりしょっぱくておいしい味がした

これは私が幼稚園の年長さんの時のお話です。当時の私の担任は、神戸でインターナショナルスクールといってるには私の世代にしては珍しい男性の先生で、すごく優しくて、ひまわりのような笑顔の方であったことを覚えています。幼稚園での生活が終盤にかかりますと、新しい春がやってきて、お別れ遠足に行くことになります。春の暖かな日差しの中、担任の先生を先頭にした列は、タンポポのような黄色い帽子の列を引き連れます。私たちはクリームパンのような小さな手を、隣の子とはぐれないように一生懸命に握って、カルガモのように後を追いました。行き先は大きなトランポリンがある公園でしたので、私たちは期待に胸が膨らみます。到着して、すっかりはしゃいだ後には、みんなで楽しいお昼ごはんの時間です。私は仲のいいお友達と、ここから評判の保育園を奈良の口コミではよいとも公園の真ん中にレジャーシートを広々とひきまして、先生の「いただきます」の号令で、お母さんの作ってくれたお弁当を食べようとした時でした。これまでおとなしくしていた鳩たちが、鋭いくちばしをこちらに向け、私たちの方に向かってきます。幼い私には、そんな鳩がとても大きな怪物に見えました。とうとう私はそこから逃げ出してしまい、せっかくお母さんが用意してくれた、大好きなから揚げを食べられてしまいました。もう市川市で痛みをさっと抑えた胃カメラ検査なら私は楽しかった一日がこんな風になってしまって、涙が出てきてしまいました。そんなときに、見かねた先生が、「こっちにおいで」と言って、鳩がいない木陰に呼んでくれました。私は残りのお弁当を持って先生の隣に座ります。すると先生は「怖かったね」と言って、べそをかいている私の背中をさすり、一緒にお弁当を食べてくれました。大きな怪物に負けてしまって情けない気持ちの私でしたが、先生は優しく慰めてくれました。もう奈良でも評判の大和高田の保育園ではちょっとはその大きな手の温かさと、大好きな先生を一瞬でも独占できたことが、私の嬉しかったエピソードです。