私が幼稚園の頃に先生との嬉しい経験は、運動会の練習の時のことです。大きな棒をお友達4人で持って走り、コーンをぐるりと一周してゴール地点まで走るという競技だったのですが、私は一番外側だったのでコーンを中心に折り返すときに余計に急いで走らなければいけません。焦ったのと棒を離してはいけないという思いで、途中でズサーっと派手にこけてしまい、膝から下を擦りむいてしまいました。その時は痛さより恥ずかしさでしょんぼりしたのを覚えています。職員室に連れて行ってもらい、擦りむいた部分を消毒してもらいました。その時、園長先生が私の目線まで小さくかがんで優しく「大丈夫よ」と言ってくれたのを覚えています。しかし翌日、翌々日と運動会の練習を休んでしまいました。その次の日はもう運動会本番でしたが、またこけてしまうのではないかという恐怖で不安でした。「でも明日はもう本番だし…」と小さいながらにも決心を固めて練習に合流した時、隣の組の先生が「あっ!〇〇ちゃん!来たね!よーし!がんばるぞ!」と言ってとても喜んでくださり、抱っこしてくれました。その先生と言葉を交わすのはその時が初めてだったので妙に照れてしまい、顔が真っ赤になりました。そしてドキドキが止まらぬままスタートの旗が上がり、それはもうとにかく一生懸命に走りました。何も聞こえず自分の荒い呼吸だけが耳に残っています。そして無事にこけることなく走ることができました。あの時、抱っこして大喜びしてくださった先生にとても感謝しています。
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